12年と数ヶ月を振り返ってみた

確か2001年の春頃からだったと思います。

僕はとある大手会社に入社（といっても正社員ではなくパート社員ですが）

しました。

入社してからの約6年間はもの凄く仕事が楽しく、

やりがいを感じながらも先輩や後輩から頼り頼られ、

「上手くやっていけている」という生活を送っていました。

しかし、入社後6～7年目の頃だったか、正確には覚えていませんが、

会社の業務スタイルが段々と進化してゆき、

最終的には入社当時とは全く比べ物にならない業務スタイルになり、

職場では古株であった僕でも着いて行くのがやっとな状態でした。

それからというもの、出来る人たちはどんどん追いつき追い越してゆき、

当時の業務スタイルに着いて行くのがやっとだった僕は

同期や後輩たちにどんどん取り残されていく

悪循環を感じながら仕事をする日々が続くようになりました。

それでもなんとか頑張っていこうと努力する日々を送っていたある日、

正社員になった後輩から言われた一言で僕の中の何かが

音も立てずに崩れ去るのを感じました。

「新人社員からやり直した方がいいんじゃないですか？」

正社員という立場になったとはいえ、後輩である人が先輩に対して

言っていい言葉ではない。と言ってくれていた人もいましたが、

必死に着いて行くのがやっとだった僕には的を射た言葉として

胸に突き刺さり、今までやってきたことが全て

無駄だったと感じてしまった結果、その日を境に

自分の仕事の精度が段々と下がっていきました。

自分の調子がおかしいなと思い病院で診て貰ったところ、

精神が少し不安定な状態になっていて、

注意が散漫になっているせいで集中力が落ちている

のかもしれないと言われ、軽目の精神安定剤を処方されました。

それから精神安定剤を飲みつつ仕事をこなしていく日々が続き…

そして入社11年目の年末、上司からの面談の際に

「このままだとクビになるよ」と言われ、

追い込まれた僕はその日の夜、突然動悸がおかしくなり

めまいや吐き気に襲われ、何か変な病気にでもかかったのかと

次の日に病院へ行ったところ、

うつ病と診断されました。

そのことを上司に打ち明け、対応して貰ったところまでは

良かったのですが、結果的にはうつ病の人間を社内に

ずっと置いておくことはできないだろうということで、

翌年の10月に自己退社しました。

うつ病と診断された後、退社するまでの間で

うつ病との向き合い方を自分なりに学ぶために

メンタル心理カウンセラーの資格を取ったり、

心理学に関する色んな本を読みました。

しかし、心理学に詳しくなれただけでうつ病の克服には

直接繋がらず、うつ病とともに生活する日々が続きました。

正直、このままこの職場でずっとやっていけるかもしれないと

思っていた僕は途方に暮れ、無気力な状態にも陥りました。

それでも必死に僕を支えようとしてくれる家族や恋人が

居てくれたお陰で、少しずつ自分を変える術を考えようという

思考を持てるようになりました。

心理学を学んだことも少しは自分を制御するための術には

なっていたとは思いますが、やはり手を伸ばしてくれる人が

そば居るというのは大きな力になりました。

今でもうつ病と向き合い、闘病している最中ではありますが、

自分がやってみたいことを実践してみたり、

思い立ったことを書いてみるなど、色んな事をして

半歩ずつでも前に進もうと努力しています。

やってみたいことはなんでもいいと思います。

僕も最初はガンプラの改造など、何となく思い立った

「どうでもいいこと」を色々やっていました。

今は手作り腕時計を勉強し、自分で腕時計を作って、

最終的にはそれを販売するなどして資金を稼げればいいなと

考えています。

成功するかしないかはわかりませんが、

やってみることに価値があると信じて…